診療科・部門

リハビリテーション科

Rehabilitation

Rehabilitation

リハビリテーション科について
About Rehabilitation

『リハビリテーション』と聞いて どのような場面を思い浮かべますか?手足の関節を動かしたり 歩行練習を行なう場面でしょうか?昨今、リハビリテーションに関して様々な情報が飛び交っております。また、ドラマや小説等々のなかでもリハビリが取り上げられることが多く、いろいろなイメージをお持ちのことと思います。 しかし、リハビリテーションは単なる手足の機能回復訓練ではありません。リハビリとは「Re=再び」「Habit=習慣」という二つの言葉から作られた造語であり、本来あるべき状態への回復という意味があります。WHO(世界保健機構)の定義では「リハビリ=全人間的復権」と言われておりますが、私たちはもっとわかりやすく、『障害によって破綻した日常生活を可能な限りもとの状態に近づけていく全ての努力』を、リハビリテーションと考えております。様々な疾患がリハビリテーションの対象になりますが、脳卒中などの疾患では「後遺症」が残ることも少なくありません。そのような場合に、「治らないから仕方ない」ではなく、『障害があっても、より入院前の状況に近い生活を再構築すること』が 重要なのです。

リハビリテーション科の紹介
The Rehabilitation Center

当院のリハビリテーション科は、総合病院の中で、発症から退院後の地域連携を理念とし、急性期~回復期~生活期のリハビリテーションを担っています。回復期は、平成7年からリハビリ病棟を開設し、平成12年から回復期リハビリテーション病棟となり、平成26年7月から新病院移転を機に46床(令和3年100床に増床)で運営し、チームアプローチで集中的な訓練と在宅復帰を目指しています。急性期はもちろん、緩和ケア病棟でのリハビリ、外来リハも展開しています。リハビリテーション科医師や病棟看護師、医療相談員(MSW)、そして私達リハビリテーションスタッフがチームをつくり、総合的に社会復帰に向け支援しています。また退院後も一人ひとりの患者様に必要かつ適切なフォローアップ(外来や訪問リハビリテーション等)の検討・実施や介護保険でのサービス導入の検討等も行っています。
さらに、当院でのリハビリを終了された患者様達の会(船橋リハビリ友の会・失語症友の会「さえずり会」)が企画する旅行等の行事や講演会へ参加させて頂き、医療や病院といった枠をこえて患者様とお付き合いさせて頂いております。それこそが私達が目指すリハビリテーションの姿であると考えております。

担当医・診療時間は都合により変更する場合がございますのでご了承下さい。

▼最新の外来担当表はこちらをご確認ください

リハビリテーションで行うこと
What is Rehabilitation?

理学療法
PT(Physical Therapy)

運動療法・物理療法を中心に、寝返りや起き上がり、座位保持などの動作(基本動作)や、歩行・移動動作(車椅子なども含みます)の獲得を目指します。また、自宅退院へあたっての家屋評価や、義肢・装具の検討も行います。

作業療法
OT(Occupational Therapy)

高次脳機能障害に対しての評価・治療、運動療法、作業活動(手工芸等)を利用しながら、諸々の動作能力を再構築し、日常生活の動作(食事や排泄、更衣や入浴等)の獲得を目指します。また、家事動作練習や職業前訓練、自助具・福祉用具の検討、理学療法部門とともに家屋評価も行います。

言語聴覚療法
ST(Speech Therapy)

まずは言葉のリハビリです。失語症や構音障害などコミニュケーションが円滑に行えるようサポートします(失語症友の会『さえずり会』の皆様との交流も大切にしています)。次に飲み込みが困難になった方が上手に食事ができるように練習します。また、小児の言葉のリハビリや、人間しか持っていない高次機能(失認・失行・認知など)の改善を行っています。

■ 家屋評価とは

患者様や御家族の状況に合わせ、手すりの設置位置や段差解消等、御自宅で生活しやすい環境を整備するために、写真をお持ち頂いたり実際にお伺いして家屋状況を確認させて頂きます。

リハビリテーションを希望される方へ
If You Require Rehabilitation

当院でのリハビリテーションを希望される方は、まず医師の診察が必要です。
受診後、『リハビリテーション適応』と医師が判断し、リハビリテーション処方が提出された後に開始となります。

こんな症状の方は、まずは受診を

  • ○食事中にむせるようになった
  • ○言葉が話しにくくなった
  • ○膝が痛くて歩くことが大変
  • ○肩が痛くて日常のことがしにくい。
  • ○手足の麻痺や、長い期間臥せていたことで、起き上がることや、着替えなどの日常生活がしにくくなった

など、気にかかる方は、リハビリテーション科・脳神経外科・整形外科を受診し、主治医と御相談下さい。

主なリハビリテーションの対象疾患(出現する症状・程度は人によって個人差があります。)

■ 中枢疾患

脳出血・脳梗塞・くも膜下出血・急性、慢性硬膜下血腫など

■ 循環器・心臓外科疾患

急性心筋梗塞・慢性心疾患・狭心性・開心術後・閉塞性動脈硬化症など

■ 呼吸器疾患

慢性閉塞性肺疾患(COPD)・気管支喘息・肺炎・肺気腫など上記の他に、各種疾患による廃用症候群 *のリハビリも行っています。

* 廃用症候群とは・・・安静状態が長期に続くことにより心身に様々な症状が出現した状態です。


<具体的な症状>

  • ○筋肉の萎縮、低下
  • ○関節が硬くなる
  • ○骨がもろくなる
  • ○起立性低血圧(立ち眩み)の出現
  • ○心肺機能の低下
  • ○認知症  など

入院のリハビリテーション

月曜日から日曜日 9:00~17:00(12:00~13:00は除く)

日曜日は、回復期リハビリテーション病棟に入院されている方を中心にリハビリテーションを実施しております。
急性期病棟と回復期リハビリテーション病棟の2種類の病棟を有しており、それぞれの病態に合わせたリハビリテーションを行っています。

■ 急性期病棟

疾患の発症直後の方や手術後の方のリハビリをベッドサイドから早期に行っています。早期にリハビリを開始することで、長期間の臥床による廃用症候群の予防や日常生活活動の自立を目指しています。

■ 回復期リハビリテーション病棟

主に疾患の急性期での治療を終えた方で直接自宅復帰が困難な方に対し、日常生活動作向上による自宅復帰を目指しています。ここでは医師や看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が合同でリハビリテーション計画を立て、集中的にリハビリを行っています。

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外来のリハビリテーション

月曜から土曜日 受付9:00~17:00(日曜・祝日休み)

主治医が退院後も継続したリハビリテーションの必要とした方や当院に通院可能なリハビリテーションの必要な方を対象に実施しています。 外来でのリハビリテーションは入院時とは異なり、患者様の状態に合わせて週1~2回、隔週などとしております。主に自宅での自主トレーニング指導や日常生活動作の指導などを行っています。また、月曜には義肢装具士が来院し、装具の作成、修理 *などを行っています。


* 装具の作成などのご相談希望の方は一度リハビリテーション科の受診をお願いします。

リハビリテーションの院内・院外活動
Inpatient and Outpatient Rehabilitation Activities

院 内

NST

(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)

医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師・言語聴覚士などの多職種の集団で症例個々や各疾患治療に応じた栄養管理を行っています。

院 内

糖尿病教室

医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・リハビリスタッフがそれぞれ担当し糖尿病の基本的な病態から、食事での注意点、インシュリンについて、自宅でもできる運動などの講義を、幅広い方を対象に行っています。

院 内

勉強会

目的別に部門ごとや部門全体、病院全体など幅広く勉強会を開催し、それぞれ自己研鑽に励んでいます。また年一回、リハビリテーションに関わる部門で院内研究発表会を開催しています。

院 内

実習生受け入れ

各大学や専門学校から臨床実習生を受け入れ、後学への指導も行っています。

院 内

RST

(Respiratory Support Team:呼吸ケアサポートチーム)

呼吸器内科医師と看護師・臨床工学技士とチーム編成。週1回のラウンド実施により、人工呼吸器離脱に向けた活動と院内教育を行っています。

院 外

医療講演会

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が院内や院外の公民館などでそれぞれのトピックスに合わせた講義や指導などを行っています。

院 外

足腰の衰えチェック

船橋市介護予防活動の「足腰衰えチェック事業」に協力しています。対象者は、市より利用券が届きます。

院 外

患者会との交流

当院を退院された方で結成された船橋リハビリ友の会や失語症友の会(さえずり会)などの患者会と行事(日帰り旅行や一泊旅行など)や講演会を通して退院後も交流を深めています。

院 外

研修会、学術大会参加

当院では自己研鑽や日ごろ研究をしてきたことの発表を目的として積極的に院外での研修会や学術大会に参加をしています。

医師のご紹介
Our Doctors

池田 喜久子-千葉徳洲会病院
DOCTOR

リハビリテーション科部長

池田 喜久子[常勤]

Kikuko Ikeda

◎資格

日本リハビリテーション医学会専門医・指導医

◎略歴

1984年旭川医科大学卒業

石原 淳治-千葉徳洲会病院
DOCTOR

リハビリテーション科部長

石原 淳治[常勤]

Junji Ishihara

◎資格

日本脳神経外科学会専門医

◎略歴

1988年鳥取大学卒業

五江渕 義臣-千葉徳洲会病院
DOCTOR

リハビリテーション科医長

五江渕 義臣[常勤]

Yoshiomi Goebuchi

◎資格

・整形外科専門医
・公益財団法人日本スポーツ協会公認スポーツドクター
・日本整形外科学会運動器リハビリテーション認定医
・日本整形外科学会スポーツ認定医
・サッカーJ3リーグガイナーレ鳥取チームドクター

◎略歴

2000年弘前大学卒業

DOCTOR

顧問

皆川 晃慶

Akiyoshi Minagawa

◎資格

日本リハビリテーション医学会専門医員

◎略歴

1970年東京医科歯科大学卒業