厚生労働省研修指定病院

CHIBA TOKUSHUKAI HOSPITAL

病理診断科では、検査や手術などで患者様の体より採取された病変の組織や細胞を詳しく観察して病理診断を行っています。採取された組織は病理検査室で適切な処理を行い、顕微鏡で見るためのガラス標本となります。これを専門的な知識を有する病理医が診ることにより、病変がどのような病気なのか、癌かどうか、などを診断します。病理診断はレポートの形で主治医に報告され、その後の治療方針などが決定されます。近年では癌の治療の進歩により従来の抗がん剤に加え分子標的薬や免疫チェックポイント療法などの新しい治療薬が登場し、患者様ひとりひとりの癌に対する個別的な治療の選択ができるようになってきました。このような新薬の選択においても、病理検体の取り扱いや診断が重要な役割を果たします。当科では臨床各科との連携のもと、より適切で効果的な治療の選択のお役に立ちたいと考えます。

病理診断科の大切な仕事として病理解剖があります。病理解剖ではご遺族の承諾を頂いて病気で亡くなられた患者様の解剖を行い、病気がどのようなものだったのか、生前に行った医療行為は適切だったか、などを検討します。病理解剖は医学的に貴重な情報の蓄積につながると同時に、医療行為に対する真摯な態度を持ち続けることにより、医療の質の向上につながります。
病理診断科は直接患者様にお目にかかることの少ない部門ではありますが、病理診断を通してよりよい医療に貢献いたします。